安心してお使いいただける薪のご説明です。

教科書はドイツです

冬の一番のごちそうは、温かさでしょう。
トロトロと燃えながら、柔らかく温かい薪ストーブ、オーロラの炎を眺めながら寛ぎたいものです。

薪つくりの教科書がドイツにありました。
大気を汚さない、新たなCO2を排出しないため、ヨーロッパでは薪の販売に対して厳しい条件が付加されています。
乾燥が不十分な薪は販売できません、乾燥度合いによって薪の価格が大きく違い、乾燥度合いが規格外の薪を販売した場合は、罰金が科される地域もあります。
乾燥が不十分な薪は、ストーブだけだはなく、人間にとって有害だからです。
乾燥が不十分な薪を燃やすと、大量の白煙が出ます、この白煙にはPM2.5をはじめとして、3~4種類の発がん物質が含まれます。
薪が水蒸気を出し、気化熱となるためストーブの温度が上がらず、200度以下で燃焼するため、未粒子の煤が排出されるためです。

よく乾燥した薪は、高温で燃焼することができるため、煙の排出が減ります、
二次燃焼装置が備わっているストーブのほとんどは、よく乾いた薪を使えば、燃焼初期以外は煙が出ません。
乾いた薪は火持ちもよく、エコな薪でもあります。
環境にやさしい理にかなった薪の流通形態がドイツにありましたので、永続的な薪の供給のため、私たちはドイツの薪つくりを参考にさせていただいています。

先人の知恵も生きています

木材の乾燥はとても根気がいります。
木材の含有水分量が20%になるためには、自然乾燥で20か月を要しますが、
置き場所や、割り方、積み方などの条件が悪ければ、36か月を経過しても30%以上の場合もあります。
近年は、石油などを使い、乾燥機で乾燥させる技術もありますが、木材の乾燥は木の導管に保有されている水分を排出できる動悸付けをしてやらないといけないのです。
動悸づけとは、導管を開かせる工夫です。
木は伐採された途端、保身のために導管を閉じて、水分の保有を図ります。
この導管を開放しないと、乾燥には至らないのです、その為、木場などの木材問屋では、丸太を池や海に浮かべて保管し、一定期間を経過させて板や柱に加工していました、薪も同様です、玉の切った後、割った後で風雨にさらして、乾燥を促し、ゆっくりと乾燥させることで、薪の中に再度水分が流入することを防いでいます。


薪つくり土場に積まれた玉切後の薪原木

必ず守らなけらばいけないこと

薪を作るとき必ず守らなければならないことが2つあります。
1 風通しの良いところに、床上げして積むこと。
2 途中で 天地返しをすること
昔の人たちは、薪つくりの場所を持ち、割った薪は外に積んだそうです。
数か月雨にさらして、薪小屋に運び込んでいたと教えられました。
風通しの良いところで、雨風にさらすと、薪は汚くなりますが、虫がいなくなります。特にカミキリムシは伐採前に卵が産みつけられていることが多く、幼虫が冬の間木の皮を食べて過ごし、とめどなく木の粉が落ちるのです。
風雨に晒すことで、卵が無くなるようです、先人の知恵です。

私たちは、玉切原木で2か月、割って1か月風に晒し、地面から40センチ以上にの高さに土台を作って、薪を積みます。地面の湿気が上がらないように、注意しながら
薪を管理、乾燥させます

冬越し乾燥中の薪 寒の中で乾燥が早まります。