最良の燃え方で、最適な温かさを得る薪の条件を考えてみました。
ストーブと煙突に負荷をかけない
ストーブと煙突にとって、ダメージが大きいのが煤です、薪を燃やすと必ず煤は発生しますが、薪の種類と薪の乾燥度合いで、煤の発生する度合いが変わります。
一般的に、針葉樹は煤が多く発生し、広葉樹は少ないといわれていますが、広葉樹でも不完全燃焼をさせてしまうと、発生する煤の量は多くなります。
不完全燃焼の要因は、炉内への空気の流入が少ない場合と、薪の含水量がおおく薪が水蒸気を発生させ、水蒸気が気化熱現象を引き起こしている場合です。
このような状況で最初に起きるのが、煙突の詰まりです、煙突が詰まることで、上昇気流の発生が抑止され
薪が燃えにくくなり、更に煙突に煤が付着することとなります。煙突に煤が多く付着すると、煙突の中で煤が燃える事があり、場合によっては火災となることがあります。
燃焼時間がほぼ同じ
薪ストーブの燃焼方法は、二本の薪がないと燃えない相互燃焼の理論が根本です。
互いの薪が同じ時間燃焼して、ストーブの温度を保ちます。
このことから、ストーブに投入する薪は、同じ太さで同じ樹種が理想です。
薪棚に確保した薪の太さが均一であること、同一な樹種であることは、安心してストーブを暖房器具として使うための重要なポイントです、燃え尽きる時間が不均一な薪では、いつストーブの火が小さくなるかもわからず、常にストーブの燃焼状態を監視せざるを得ません、同じ樹種で同じくらいの太さの薪を投入することが、快適なストーブライフにとっては、とても重要なことです。
温かさが、ご馳走になる条件です。
最良の条件
煙の排出が少ない薪
… 含有水分量が25%以下の薪
薪の水分量は、薪の内部芯の部分で計測します、日本は湿度が18%以下に下がることがないので、自然乾燥の薪も、人工乾燥の薪も最高乾燥時の水分量は、 18%です。
良質な乾燥薪の排煙は透明です。
立ち昇ってから、熱が白色の水蒸気排煙となります。
燃焼効率が優れた薪
どの様な樹種でも、得られる熱量は同じですが、燃えている時間は差があります燃焼時間が長く、安定している薪には重さが必要です、一番は斧折れ樺、二番はブナ、三番目は楢、四番目は楓 など 広葉樹の同じ樹種を投入することが 快適なストーブライフのカギとなります。
画像は斧折れ樺、水に浮かないほどの重さがあります。とても固いので印鑑やスプーン、靴ベラになります。
継続的、持続的
いつでも薪が手に入る環境が必要です継続的に薪が手に入る手段を確保してください。ただで薪が手に入る環境でも、有害物質の有無を確かめてから、使用することで、安心なストーブライフがあります
弊社は、年間を通して薪の生産を行っており、シーズン後半でも、不足となった薪を配達しております
多種の木は燃やさない
薪ストーブを暖房器具として快適に使用するためには、燃焼時間や燃焼温度が異なる木を燃やさないことです。燃えている時間の管理もしやすくなり
落ち着いたストーブライフとなります。
尚、針葉樹は急激な温度上昇などにより、ストーブと煙突に与えるダメージが大きいので、お勧めしません、建材も同様にですが、塗料が付着しているものなどは、健康被害を引き起こします。
果樹や街路樹も水銀が排出されるので、危険です。
被爆しない薪であること
原発事故以来、ストーブの灰にセシューム134と137が凝縮された高濃度の放射能が検出され、被爆することが問題となりました。
販売する薪の残留セシューム検査が、条例で定められております、薪を購入する際は測定報告書の提出をお願いし、安心なストーブライフがおくれるよう心掛けてください。
最後に、住宅地などでは、煙害苦情が多くなりました、原因の多くは、不完全燃焼による煙の臭いが多いと
言われております、
不完全燃焼がしない薪は、含有水分量25%以下の乾燥薪です。楢の薪が水分量25%以下になるには、10ヶ月以上の乾燥が必要です。
温かく快適な薪ストーブで、冬を過ごすために参考にしていただければ幸いです。